「開かれた市政をつくる市民の会」 −市民と共にすすめる鳥取市政を!−




  「開かれた市政をつくる市民の会」事務所:〒680-0051 鳥取市若桜町39(ロゴス文化会館3階) 
  (毎週水曜日の午前中(10h以降)は、当会の幹事が事務所にほぼ常駐しています。お気軽に御来所ください)
                       tel:090-8247-5488  mail: mailto@sustainabletori.com
 

                                     (↑ 各項目のクリックで過去の記事へ) 
 
                           

 ・更新履歴 
  2019/01/28 トップページに「12月市議会一般質問の概要」を掲載。
  2018/12/14 トップページに「鳥取市の人口推移の近隣都市との比較」を掲載。
  2018/11/23 トップページに「市議選結果の分析」を掲載。
  2018/10/22 トップページに「各議員の質問回数」の記事を掲載。
  
・新着情報
 
12月定例市議会一般質問の内容を傍聴 −特に防災対策関連について− (2019.01.28)

 既に年を越えて約一カ月も経ってしまいましたが、11月市議選の後に初めて開催された12月定例市議会における一般質問の一部を傍聴したので、その概要を報告します。今回の一般質問で多く取り上げられた議題は「水害等の防災関連」であり、主にこの議題に関する6名の議員の質問を傍聴しました。なお、テーマごとの質問件数としては「子育て・教育」や「産業振興・観光・労働」に関する質問の方が多かったのですが、両者ともに質問内容が多岐にわたり、それに対する市側の回答も広範囲に広がる結果となったので今回は取り上げませんでした。今後は定例市議会をなるべく広く傍聴し、その概要を本サイト上で報告していきたいと思います。なお、個別議員の質問内容については、次の資料をご覧ください。
 「H30年12月市議会 一般質問発言通告一覧表」

 また、各議員の質問と市側の回答の詳細については市公式サイトの録画中継から確認することができます。これらのやり取りを文章化した議事録については、現時点では9月市議会までの登録となっているようです。

(1)各議員による防災対策関連の一般質問の概要

(2018/12/19)
@岩永議員 「防災対策の強化について」

・来年度の防災対策の取り組み内容は? 
→(都市整備部長)国と県により、千代川とその支流の河床掘削と樹木伐採を予定。

・九月議会では、あらゆる状況下で避難情報伝達可能にすると市長が明言、具体的には?
→(危機管理局長)防災情報無線のスピーカー放送が聞こえない問題は、一部でサイレンを鳴らす等で対処。コミュニティFMのエリア拡大、防災ラジオの普及等で対処する。

・高齢者・障碍者への情報伝達は?
→(危機管理局長)耳の不自由な方には防災ラジオの自動点灯、テレビに字幕を流す等で対処。要支援者への地域での支援体制作りを進める。

・防災ラジオは無料支給か?
→(市長)検討中。

・避難計画の見直しは?
→(市長)11月に防災会議を開催した。今後、市民からパブリックコメントを募集する。
→(岩永)パブコメだけでは足りない。住民説明会を開くなどして、計画作成の段階から市民の参加を求めるべき。

・水害時の避難所はどうするのか?
→(市長)従来の水平方向への避難から垂直方向への避難に変える。高い公共施設や自宅二階への避難など。
→(岩永)千代川両岸には垂直避難可能な施設は少ない。家自体が流される危険もあり、それらを踏まえて計画すべき。

・避難所として小中学校の体育館が指定されているが、空調設備はどうするのか?
→(教育長)現在、小中学校体育館には空調設備は未設置。教室への空調設備導入を優先しており、現在は体育館への導入は計画していない。


A太田議員 「先人の知恵を活かした災害に強いまちづくりについて」

・過去の千代川改修の歴史は?
→(都市整備部長)(中略)昭和54年の台風20号で戦後最大の降雨量を記録したことを契機に、豪雨対策として国や県が河床掘削や樹木伐採を実施。平成10年から大路川合流点を付け替え、大路川、大井出川、野坂川、湖山川等で断面拡幅等の改修を行ってきた。

・ハザードマップの見直し状況は?
→(危機管理局長)今年度中に地域防災計画を見直し、来年度中にハザードマップを改訂、再来年の出水期までに公表の予定。
→(太田)見直しの観点は?
→(危機管理局長)洪水時の浸水深は今年度に発表されておりそれを採用。また避難方針を垂直避難の方向へと切り替えており、施設の二階以上が利用可能であれば指定施設としたい。
  
・避難誘導の方法は?
→(危機管理局長)近隣の人々の助けが必要。地域で避難方法について話し合ってほしい。
→(太田)避難の経路や浸水程度などを事前に住民に示すべきではないか?
→(危機管理局長)事前の想定は非常に困難。早めの避難を心がけて欲しい。想定浸水継続時間などは市HPで公開。
→(太田)浸水時の水の流れ方などの避難のための情報が、本当に住民に伝わっているのだろうか?
→(危機管理局長)各地域への詳しい情報提供は困難。地域で避難訓練などを実施してほしい。

・浸水・土砂災害・津波等に関する情報提供は?
→(危機管理局長)総合防災マップや市HPで公開中。

・激甚災害への備えとしてのハード整備はどのようになっているのか?
→(市長)堤防整備や樹木伐採などを実施する予定。
→(太田)ハード整備だけでは対策できない項目については?
→(市長)避難勧告等の情報を速やかに伝えることに注力する。

・土砂災害のレッドゾーン地域についてはどうするのか?
→(市長)対策についての国や県への働きかけを継続する。

・一般の宅地開発における地盤対策は?市民が安心して土地を購入できるようにしてもらいたい。
→(市長)過去の情報や地盤調査結果をもとに開発を許可している。国の基準見直し情報についても注視していく。


B勝田議員 「平成30年7月豪雨に関連して」

・昨年9月と今年7月の豪雨で倉田と古市のスポーツ広場が被災した。その復旧予算と財源は?
→(市長)復旧工事は昨年分が5千7百万円、今年分は9千6百万円の予定。財源は2/3が国、1/3が市債(95%が交付税で充当される)

・千代川河川敷の冠水によって、市民は三年間にわたってスポーツ広場が使えない状況。若葉台のガイナーレ練習場や同地区の3.3haの遊休地が使えないか?
→(市長)現段階では困難。引き続きスポーツ広場を使ってほしい。

・9月末の豪雨で青谷町の駅南地区等が大きな浸水被害を受けたが、その被害状況は?
→(危機管理局長)青谷町全体で80軒が浸水、うち床上浸水は17軒。
→(勝田)青谷町での今後の対策は?
→(都市整備部長)日置川については、県が今年度から四年間でJR鉄橋下流右岸を整備、H32年度からは約7年をかけて上流側両岸を整備予定。露谷川は今年度から四年間で堤防整備を計画とのこと。
→(勝田)工期が長いので、その間にもまた災害が起こるかもしれない。その対策もお願いしたい。

・家屋浸水までには至らなかったが、上善田地区でも水路があふれ田畑や道路が人の腹まで冠水した。今後の対策は?
→(市長)同地区については本線である日置川の増水が主因。対策としては緊急排水ポンプを検討したい。


(2018/12/21)
C石田議員 「災害時の避難体制について」

・今年9月末豪雨で被害を受けた青谷地域の当時の避難体制は?
→(危機管理局長)9/30の15:10に勝部川が氾濫水位に達し駅前、西町、吉川他に避難指示、その後、日置川も氾濫水位に達し東町に避難指示、9/30の22:00には全市で88世帯が避難した。青谷地域では最大時に65世帯162人が避難。

・住民には避難所に対する不満があったと聞いている。避難所のスペース等、受け入れ体制はどうだったのか。
→(危機管理局長)避難所となった青谷総合支所では各室を開放、支所職員6名、及び地域内在住の本庁職員4名が対応した。

・青谷駅前の高齢者からは、総合支所は遠いし途中に坂道があり避難は困難との声が出ているが?
→(市長)各施設や自宅の二階以上への避難を促すように方針転換する。二階以上がある施設への避難を勧めるマップを作りなおす予定。

・常総市の水害を受けて提唱されるようになった、防災マイタイムライン実施のモデル地区を市内に作ってはどうか?
→(市長)特定地区だけではなく、全市的な取り組みとしていきたい。


(2018/12/25)
D平野議員 「安心・安全なまちづくりについて」

・災害時の備蓄品の現状は?
→(危機管理局長)県と連携して乾パン、アルファ米、トイレットペーパー等、20種類の備蓄品の確保に努めている。それ以外にも固形燃料、パーティション、エアマット等についても備蓄の要望があり、これらの導入も検討していく予定。 
→(平野)賞味期限が近い備蓄食品については防災訓練時に啓発のために活用されているが、福祉にも活用してはどうか?
→(市長)アルファ米については福祉への転用も検討していきたい。
→(平野)現在は避難時の母乳の替りとなるのは粉ミルクだけだが、今年の夏に使いやすい液体ミルクも災害時の備蓄品として認定された。本市での採用検討はどうか?
→(危機管理局長)来年春には国産品の備蓄用液体ミルクが発売予定と聞いており、その価格や品質等を検討して採用の是非を決めたい。

・避難時の暖かい食事は不安を和らげる効果があり必要と考えるが、本市での取り組みは?
→(危機管理局長)熱源としてコンロ、固形燃料、蓄電池等が必要であり、今後検討していきたい。

・女性防災リーダー登録の現状は?
→(市長)現在36名を登録、昨年度より6名増加。来年度に災害時の避難活動、避難生活等に関する研修を実施する予定。


E西村議員 「佐治川ダムの豪雨時の放流に関連して」

・今年7月豪雨の際、愛媛県の肱川ダムでは早朝の放流情報が住民に伝わらず、急激な増水により9名の犠牲者が出た。県の佐治川ダムの管理の現状は?
→(市長)県によれば、佐治川ダムは50年に一度の豪雨に耐えられるように運営しているとのこと。
→(西村)県河川課によればダムが過去に満杯になった経験はないそうだが、ダムの操作規則はどうなっているのか?
→(都市整備局長)出水期に流入量が毎秒80立米以上となった場合を洪水と定義し、流入量の一部をダムに貯留する。満杯に近くなれば、流入量と同量を放流する、いわゆる緊急放流を実施することがある。今年7月豪雨の際の流入量は最大で毎秒60立米であった。またこの時の貯水量は最大時に22.5%であった。
→(西村)県がHPで公開しているダムの貯水量推移を見ると、豪雨の前に事前放流を実施しているように見えるが?
→(都市整備部長)県は降り始めの7/7に事前放流を実施して水位を下げていた。

・県は「県ダム情報伝達会議」を設けているが、市からはこの会議に参加しているのか?
→(危機管理局長)県と有識者からなる会議であり、市からは参加していない。
→(西村)市の防災担当者はこの会議に出て、県と十分なやり取りをすべきである。

・ダムからの放流時の市民への情報伝達対応については?
→(市長)従来、県は放流の一時間前にサイレンと広報車で告知していたが、三時間前の告知に変更予定とのこと。
→(西村)愛媛県肱川の場合、国交省は緊急速報メールを配信していなかった。岡山県倉敷市でも緊急速報メールが配信されない地域があった。国管理地域と県管理の地域で情報伝達にずれが生じている。鳥取市の場合はどうか?
→(市長)千代川が氾濫のおそれがある場合には、国交省が鳥取市全域に緊急速報メールを出すとのこと。県が管理する千代川上流部や佐治川ダムについてはメール配信は行っていないが、今後の対応を検討中。

・(西村)佐治町民にはダム安全神話があるが、県河川課はダムでも防ぎきれない場合があると話している。本市の対応は?
→(市長)平成31年の出水期までに、県はダムの安全性や避難方法等について住民説明会を開く予定とのこと。


「傍聴後の感想」

・市側の説明では、防災情報は既に市ホームページ等で公開中とのこと。しかし一般市民に比べて市政への関心がより強い傾向にあり、かつ町内会等の役員経験者が多い当会主要メンバーに確認したところ、自宅周辺の浸水深さや津波危険度について正確に把握している者は皆無であった。今後更新する予定のハザードマップは、必ず全戸に配布して日頃から自宅の壁などに貼っておくように指導することが必要であると思う。

・避難所等が更新された新しいハザードマップは来年の梅雨時までには公表されるとのこと。しかし、過去二年連続して浸水被害が起こっていることから見て、今年も同様の被害が起こる可能性は高い。過去に実際に被害を受けている河原、福部、青谷、千代川沿いの旧市内等の地区については、今年の梅雨時までにハザードマップを前倒しで公表、かつ住民への説明会を実施して十分な対策を立てておくべきと考える。

・最近、市は災害時の「自助、共助」を強調しており、災害に対してもまず自らの、さらに地域内での自律的対応を期待している。しかし、上に示したハザードマップ内容の周知不徹底や、市民に対する説明会開催を市が回避したがる傾向にみられるように、まだ「公助」すら満足に行われていないのが現状である。まず、市自身の「公助」への注力が求められる。当面の、そしておそらく今後最大の課題は、高齢者や障害者などいわゆる「避難困難者」の避難介助をどのように行うかという点であろう。

・水害時には、今後は水平避難から垂直避難に方針転換するとのことだが、近所に二階以上を有する適当な公共施設がない地区も数多く存在する。近所の民間施設に一時的に駆け込まざるを得ない場合が数多く発生するものと予想され、市は候補となりうる民間施設に対して事前に了解を取り付けておく必要があると思う。

・防災ラジオ(防災無線受信機)については、市長は設置希望者に無料支給するかどうかは検討中とのことであった。しかし、他自治体の例を見れば、「防災無線+受信機+無償」で検索してみればすぐ判るように、多くの自治体が受信機を無償で貸し出している。県内の例では、倉吉市では同受信機を市内全戸に無償貸与済である。市長は、約百億円もの巨額投資で建設中の新市庁舎を「防災の拠点」にすると再三豪語しているが、その一方で、市民一人一人が身を守るために必要な受信機の費用は出し惜しむのか?「市職員は巨額新庁舎で災害から守るが、市民が身を守るための受信機のカネは出さない。市の方針は市民の自助・共助だから、今後は自己責任で自分の身を守ってください。」と言いたいのであろうか?

・西村議員の質問に見るように、河川を管理している国、県、各自治体の連携が悪いがために住民被害を拡大させている例が全国各地にみられる。鳥取市内でも一昨年九月の河原町浸水被害や大杙地区の冠水騒ぎは、水門管理の不透明さや縦割り組織の連携不足が引き起こした事例と言ってよいだろう。この点をもっと追求して、樋門・水門管理等に関するマニュアルの確立と公開を促すように、各議員には引き続き努力していただきたいものである。

(2)その他の一般質問について

(a)12月定例市議会では32名の市会議員のうち28名が一般質問を行った。残り四名のうち、山田議長と砂田副議長は議長職専任であるため慣例で質問はしない。結局、今回質問する権利がありながら質問をしなかった議員は、会派「開政」の吉田議員と加島議員の二名のみであった。加島議員は今回初当選で質問に不慣れであるとしても、当選五回目の吉田議員は市政の抱えている問題について率先して質問をするのが当然であろう。下の2018/10/22付の記事にも示したように、同議員は前期四年間の任期中に本会議場ではたった一回しか質問を行っていないのである。これでは、有権者から付託された住民代表としての責任を果たしているとは到底言えないだろう。

(b)全議員の質問内容を全てチェックするのは大変な時間と労力を要するので、今回は防災対策のみにテーマを絞って各議員の発言を紹介した。ただし、防災関連質問をした議員を主としてその前後の数人の議員については、なるべく傍聴するようにした。その中で気になる発言に出会ったので、以下に紹介しておこう。
 
 某議員の質問の中で、鳥取空港周辺の振興政策に関連して「空港周辺には遊休農地がたくさんあるので、市がそこにホテルを作るべきではないか」という発言があった。答弁に立った市長はホテル建設の可能性を早速否定していたが、筆者は正直、この発言には仰天した。我が国は旧ソ連や現在の中国のような社会主義国ではないのだから、地方政府が自前でホテル建設をするなどと言うことは原則的にはあり得ない。

「空港周辺にホテルを建設したい業者がいるので、許認可業務を速やかに進めてもらいたい」と言うのなら、まだ話は判る。おそらく、この議員氏は、自分の支持者から遊休農地の活用方法を相談されたので、市に買い上げてもらうべくホテル建設を発想したのではなかろうか。

 この時、筆者は「この発言に代表されるような官依存体質が、今の鳥取市の経済低迷の根本的原因なのだ」と直感した。そもそも民間で十分にできる事業だというのに、何から何までオカミに依存しようとしている。税金や補助金をつぎ込んで事業を始めても、大半が自分の身銭を切ったカネではないとなると、経営者は経営責任をほとんど感じないものである。結果、つぎ込んだ税金の大半が何の効果も生むことなく雲散霧消してしまう。今の鳥取市はこんなことの繰り返しばかりなのである。

 もっとも、鳥取市内にはムダな公共投資の先例が山ほどある。最近の例をあげれば、昨年春に開通した空港と「かろいち」とを結ぶ県道鳥取空港賀露線である。この約6億円を投じて建設した全長1.6kmの県道を何度か通る機会があったが、対向車に一台も会わないままに通り過ぎることもあった。きわめて投資効果の薄い道路というほかはない。駅前のバードハットに匹敵するような税金ムダ遣いの典型例と言ってよいだろう。この県道建設の背景についてはすでにブログで述べているので、詳細についてはそちらを参照されたい。目の前にこういう実例があるのだから、今回のように「次はうちの町の番だ」と思う議員が出てきても不思議はないだろう。結局は市長自らがまいたタネなのである。

(c)総じて女性議員の質問内容の方が、男性議員のそれよりも質が高いと感じた。細かな点まできちんと質問し、市側の回答があいまいな場合には繰り返し質問して正確な回答を求めようとする議員が多い。現在、32名の議員中で女性議員はたったの5名、わずか15.6%に過ぎない。次の選挙では、より多くの女性にぜひとも立候補してもらいたいものである。

/以上


  鳥取市の人口推移を近隣の他市と比較してみました。(2018.12.14)

 (1)近隣の他市との比較
 ある都市の盛衰をはっきりと表す指標として、その都市の人口の増減以上に明確な指標はないでしょう。人口が急激に減っている都市を発展している街とは到底呼べないでしょう。我が鳥取市は周辺の他の都市に比べて勢いがあるのか、それとも無いのか?最近の人口の推移を他の都市と比較することで、その実態が見えてきました。

 高齢化と人口減少が続く現在の日本では、人口の少ない過疎の自治体から大きな都市へと住民が流出する傾向が一般的です。鳥取市と同じ程度の人口規模を持つ都市と比較してみなければ、その盛衰の優劣は見えてきません。また、首都圏や関西圏などの大都市の近郊の中小都市では、大都市からの地理的距離によってその人口推移が大きく影響されます。このため、比較する都市として、以下の二つの条件を満たす都市を選びました。
@西日本の日本海側にあって、関西圏からある程度の距離があること。
A人口約19万人の鳥取市と人口規模が大差のない、人口14〜30万人の都市であること。

 下の表に、鳥取市と今回比較対象とした五つの市の2000年以降の四回の国勢調査の結果、及び直近の数字として2018年の10月末、又は11月初め時点での各都市の住民登録人口を示します。国勢調査とは、実施年の10月1日時点でその自治体に三カ月以上居住している住民の数を数えるものであり、住民登録の有無は問いません。一方、登録人口はその時点での各自治体に住民として登録されている人口の総数であり、その自治体内に居住している実態が無い人も含まれます。国勢調査結果と登録人口の差は自治体によっても、また調査時点によってもプラスにもマイナスにもなります。下の表の規模の自治体の場合には、大きい場合には二、三千人規模の差が生じているようです。なお、国勢調査結果には、三カ月以上居住している外国人の人数も含まれています。また登録人口でも、現在は住民登録済の外国人の数を含んでいます。
 
 上の表を2000年の人口を100としてグラフ化したものを下に示します。2018年については、それ以前とは集計条件が異なっているため、点線でつないで表しています。

 

 比較した六つの都市の中では、鳥取市の人口減少率が最も大きいことが判ります。ピークの2005年に対して現在は約7%近い減少率であり、鳥取市の元気の無さがひときわ際立っています。以下、参考のために他の都市についても見ておきましょう。

 一番目立つのは、出雲市の2018年の登録人口が2015年の国勢調査結果に比べて大きく増加している点です。出雲市の公式サイトには居住外国人の数も掲載されているのですが、それによるとこの間に外国人が2千人以上増加、現在は約17万5千人の人口のうち約4600人が外国人。外国人の約四分の三がブラジル人とのこと。出雲市には約四千人の従業員を抱える出雲村田製作所を筆頭に島根富士通など多くの企業が集積しており、外国人の大半がこれらの企業に最近勤務し始めたものと推測されます。各社とも業績は好調を維持しているようです。

 今どきの地方都市には珍しく、ずっと人口横ばいを維持している米子市も要注目です。数千人規模の従業員を抱える大きな事業所はありませんが、昔から山陽から山陰地方への流通拠点となっている街であり、寿製菓などの食品関連企業が元気です。数十年後には、鳥取市は人口規模で米子市にも抜かれるのではないでしょうか?

 意外と言っては失礼ですが、山口市も健闘しています。市内には大きな事業所は無いものの、以前から流通業と観光が好調で昨年の観光客数は483万人を記録しているそうです。

 (2)合併した旧町村別の人口減少率
 鳥取市内の各地区が一様に人口減少しているわけではありません。市の公式サイトには市内各地区別の世帯数・登録人口数の推移が公開されているので、それから合併した2004年11月以降現在までの旧町村別人口推移をグラフ化してみました。なお、登録人口としては、2005, 2010, 2015, 2018の各年の10月末時点での数字を採用しています(2004年については11月末時点の数字)。
 
 まず目立つのは、旧佐治村の人口減少速度があまりにも急激であることです。合併してからの14年間に、実に合併前人口の約1/3が失われてしまいました。次いで旧青谷町でも合併前人口の1/4以上が既に失われています。

 一方で、旧国府町は一時的には唯一増加傾向を示しました。これは同町域の西端部が既に鳥取市街地と一体化していたためですが、最近は三洋電機消滅の影響もあり減少に転じています。

 旧気高郡三町の中では旧気高町だけが減少率がゆるやかです。旧鹿野町や旧青谷町から交通の比較的便利なJR浜村駅と国道9号線の間の新興住宅地に引っ越してくる人が多いと言われてきましたが、このグラフはその傾向を裏付けているようです。

 旧鳥取市域に限れば、合併後の減少率は2.6%にとどまっています。この数字自体、他の多くの近隣都市に比べても劣る数字なのですが、それでも「市全体の減少率が大きいのは、合併した旧町村がよけいに足を引っ張っているせいだ。」と言う人がいるのかもしれません。しかし、合併したことによって旧町村での自治や交通手段等のインフラが失われ、その結果として住みにくくなった旧町村から旧鳥取市域への流入が余計に加速しているのも事実でしょう。そもそも、平成の大合併を強力に推進したのは先の参院選で落選した竹内前市長、さらに当時すでに市の幹部であった深沢現市長です。「鳥取市と一緒になれば大いに発展できる」と甘い言葉で誘っておきながら、合併後は新市域の権限も人員も取り上げて衰退するままに放置したのは彼ら自身なのです。

 (3)鳥取市衰退の原因はこの間の市政の方向性
 先月、青谷町で何人かの方と話す機会がありました。2004年の鳥取市との合併の際には多くの町民が合併に反対したが、当時の町長は「合併することで青谷町は鳥取市の西の玄関口として発展できる」と主張、強引に合併を推進したそうです。この言葉は、当時の鳥取市長であった竹内功元市長の主張の受け売りに過ぎません。合併後の旧町役場は市役所総合支所へと衣替えしましたが、現在の配置職員は十数名に過ぎず、支所の中は空き部屋だらけ。ほとんどの職員は三年も経てば町外に異動してしまうので、「支所に行っても顔を知っている職員が一人もいない」そうです。支所長が自由に使える予算が一件につき数万円どまりの現状では、支所独自の事業などできるはずもありません。

 先週NHKの夕方のローカルニュースを見ていたら、智頭町の百人委員会開催の模様が紹介されていました。町政に関わりたい町民が自発的に参加して町を発展させるためのアイデアをこの委員会に持ち寄り、これを町長を含む行政側が評価して予算を付けるかどうかを審議するというものでした。自治体であれば当然のようにできるこのような地域活性化の取り組みが、合併してしまった青谷町や佐治町では今では全く不可能になっているのです。その結果、先日の青谷町で聞いたのは、「もうこの地域はどうしようもない」というあきらめの言葉ばかりでした。このあきらめ気分の蔓延が、上のグラフに見るような急速な人口減少を生んでいるのです。

 さて、青谷町に行ったついでに「青谷上寺地遺跡展示館」にも入ってみました。内部に入ったのは初めてでしたが、いかにも狭い。ちょうど県外からの団体客二十数名が係りの方の解説に熱心に聞き入っていましたが、展示物も少なく、これでは30分もしないうちに一回りしてしまうのではないかと思いました。建物の外観もプレハブのような小さな平屋で、なんともみすぼらしい。弥生時代の遺跡としては国内最良の保存状態との評価を得ている貴重な発掘資料の展示場なのに、こんな状態では情けないと言うほかはない。

 高齢化と人口減少によって地元の購買力が低下する一方の鳥取市では、市外からの観光客の需要に期待するしかないのだが、上の例に見るように観光に対する取り組みも実に中途半端です。青谷町の例で言えば、ほかにも支所の敷地に隣接して「あおや郷土館」があり、ジオパーク関連の資料などを展示しているのだが、一度訪れてみたら、土曜日の午後にも関わらず筆者のほかには一人も入館者がいなかった。上寺地遺跡の展示館をこのそばに建てていれば、もっと入館者は増えていたはず。小さな施設をあちこちに分散して配置していても訪問者は増えず、ほとんど誰にも知られないままに閉鎖の憂き目を見ることになる。施設を一か所にまとめ数時間かけて見て回るくらいの展示ボリュームを確保していれば、集客能力も高まり、飲食を提供しようとする民間業者も出てくるかもしれません。
  もう一つ例を挙げましょう。鳥取砂丘にある、あの「砂の美術館」の内装です。左の写真に示すように、この美術館の天井は何年たっても鉄骨がむき出しのまま。まるで体育館か倒産した廃工場の中に、急ごしらえで砂像を並べただけの臨時の展示場のように見えます。

 美術館とは、日常から切り離されて夢の世界にひと時なりとも遊ぶことを可能にする場所であるはずなのに、この鉄骨むき出しの天井を見るたびに現実世界に引き戻されて興醒めしてしまう。いくら砂像が精緻を極めていても、その背景がこれでは、ここで撮った写真をSNSに上げて自慢する気にはならないでしょう。この醜い天井こそが、せっかく作った砂の美術館の入館者数が、近年は毎年過去最低を更新し続ける一大要因となっているはずです。

 開館してから何年も経つのに、市職員からも市議からもこの天井に関する改善の提案が一向に出てこないのは、いったいどういうわけでしょうか?市長以下、「観光振興に全力で取り組みます」と口癖のようにしょっちゅう言っているのですが、例によって口先だけのことなのか?

 完成しても一円も稼げないどころか、逆にその巨額建設費用のツケを水道料金の値上げなどを通じて市民から取り立てようとしている市庁舎新築に約百億円もかける一方で、観光客を呼び込み需要を増やすための目玉であるはずの美術館の天井を張る費用(たぶん数千万円程度)すら惜しむ今の鳥取市政。税金の使い方を間違えているというほかはない。

/以上


  11/18(日)鳥取市議選の結果について分析。(2018.11.23)

 史上最低の投票率41.68%に終わった先日の鳥取市議選。与野党の勢力図としてはほぼ変わらずというところでしょうか。得票数を会派別に集計しなおして見ると、いろいろな傾向が見えてきました。

 下に、先回2014年の結果(投票率52.96%)と今回の結果について、個々の議員別得票数及び会派別の合計得票数の変化を示します。多くの立候補者は無所属で出馬していますが、現職議員についてはそれまで属していた会派に分類しました。新人の当選者については、既に特定会派に所属する予定であればその会派に分類。今回当選した三名の無所属議員については、いずれも会派新生に入る見込みとの情報を得ています。先回の市議選も含め、落選した議員で所属予定の会派が不明の場合には、無所属のままとしました。

    
    

 この結果を見て言えることを以下に述べます(敬称略)。

 @有効投票総数は先回の市議選に比べて約1万7千弱減少。減少分うち、与党の会派新生が約9千、野党に回ることが多い結が約5千、無所属が約3千5百を占める。

 A組織力の強い公明党、共産党、さらに連合推薦候補の一部については、今回の低投票率の中でむしろ票を伸ばしている。

 B会派新生が大きく票を減らした理由は、引退したベテラン三議員の代わりに当選した新人三名の得票が著しく低かったこと(前回の最低当選得票1486にさえも未達)、及び二期目の議員の多くが得票を減らしたこと(いわゆる二期目のジンクス)にある。今回が二期目の議員六名のうち、票を伸ばした議員は雲坂、魚崎の二名のみ、西村、星見、吉野、横山の四名は先回よりもかなり票数を減らした。一方、公共企業関連業界からのいわゆる業界票に大きく依存している会派重鎮の上杉は、先回よりもさらに票を伸ばして連続トップ当選を果たした。先回落選した加藤が今回大きく票を伸ばした背景には、自民推薦を得たことで地元の保守層からの期待票が集まったことがあるものと推測される。

 C学会員の高齢化に伴って近年は選挙ごとに得票数を減らしている公明党だが、今回は若干増と健闘した。引退した議員の票数が新人候補にそっくり引継ぎされている所に、その組織力の強さがかいま見える。

 D結については、七期をもって引退した橋尾の穴を埋めることができず、二期目の米村も大きく票を減らした。従来の四名から三名となって代表質問の権利も失われ、会派としての存続に疑問符が付く状況となってしまった。

 E久しぶりに四名の候補者を立てた共産党は、荻野の票が予想外に伸びなかったものの、念願の全員当選を果たした。これで四つの常任委員会の全てに議員を送り込むことが可能となり、代表質問の権利も得た。

 F市民フォーラムでは、秋山が大きく票を伸ばした。同じ気高町から出ていた下村の引退がプラスに働いた可能性がある。

 G無所属では、椋田、太田が健闘した一方で、二期目の足立が大きく票を減らした。今回落選したのはこの無所属の三名のみだが、いずれも選挙戦への熱意には疑問符が付く活動内容であり、獲得票数もわずかにとどまった。

 ・「まとめ」

 日本の地方自治体の政治では二元代表制が採用されており、首長と議員は各々が直接に選挙で選ばれ、議員は首長が提出する政策の内容を監視することが期待されています。しかし、現在の鳥取市政では、与党三会派(会派新生、公明党、市民フォーラム)が市長提出議案にほぼ100%賛成し続けていることにみられるように、この監視の仕組みが全く機能していません。今回与党入りする予定の新人議員四名には、ぜひこの議員本来の責務を思い起こして、住民の側に立って市長の政策を監視し続けていただきたいものです。安易な道に流れて、後で「市会議員に就職した人たち」などと市民から揶揄されることのないように頑張っていただきたい。

 結果的には与野党の勢力分布はほぼ変わりませんが、引退した橋尾氏は市庁舎新築問題で市側と対立したとはいえ基本的には保守系の方であり、替りに共産党新人が一人入ったことで、市長の政策に対する監視機能が今後強化されることが期待されます。

 労組推薦の候補五名(足立氏は市職労出身、連合の推薦候補でもある)が当選しましたが、上の表に示すように所属する会派がばらばらなのは、現在の国政の状況そのものの反映に他なりません。「労働者の味方」の勢力がこんなに四分五裂しているようでは、選挙の際に訴えている政策がまともに実現するのか大いに疑問です。

 さらに、これら五人の候補ともに、選挙公報やしおりでは「働く人や弱者のために頑張る」と訴えていましたが、はたして本当に頑張っているのでしょうか。一例を挙げれば、鳥取市職員の約五割は既に非正規職員となっており、この非正規比率は、おそらく人口が同規模の自治体間では国内で一、二を争う最高レベルにあるものと推測されます。非正規市職員の年収は正規市職員のそれの1/2〜1/3程度に過ぎません。長坂、秋山、足立の三氏は市長政策の大半に賛成し続けてきましたが、彼らが本当に社会的弱者の見方であるならば、なぜ非正規市職員の増加を食い止めるために頑張らなかったのでしょうか?

 四年に一度の市議選が、「実際には実現できないし、元々実現する気もない、キレイごとの羅列」を叫ぶだけで終わらせるわけには行きません。市長政策を監視するという議員本来の役目を果たしているのかどうか、我々市民も個々の議員のこれからの実際の活動を監視し続けていくことを是非忘れないでいただきたいと思います。

/以上


  各議員の四年間の質問回数も調査しました。(2018.10.22)

 鳥取市議会現職各議員の重要議案での賛否に加えて、本会議場での四年間の質問回数についても調べてみました。一部のチラシには既に載せていますが、改めてこの場で公開しておきます。市公式サイトの「鳥取市議会会議録」から拾った数字に基づいており、一般質問回数に加えて市長提出議案、議員提出議案、意見書等に対する質問回数も含めています。要するに、各議員の発言で質問と名の付くものはすべてカウントしています。中には若干の数え落とし(1,2件程度)があるかもしれませんが、ご容赦ください。

 

 この四年間では以下の四名の与党議員、房安、下村議員が議長職、金谷、田村議員が副議長職を務めています。議員からの質問を市執行部に振り分ける職責上、当然ですが、質問回数は少なくなっています。

 以下、注目点を列挙します。

・ 「無所属」の吉田議員の質問回数が四年間でたった一回とは、あまりにも少なすぎる。これほどまでに質問回数が少ないようでは、「市民の代表者であるはずの議員としての責任」を御本人が自覚しているのかどうか、大いに疑問である。

・ 一年間で本会議が四回(2月,6月,9月,12月)開催される。四年間の本会議で毎回一般質問をしていれば合計で16回質問することになる。一般質問の回数が全議員の人数よりも少な目に設定されているらしく、一般質問のみを行っている議員の質問回数は、たいていは最大で15回となっている。

・ 質問回数が15回を大幅に超えている議員については、一般質問以外に、市長が提出してくる予算案、条例案、他派議員が提案した議案等の内容についての質問もカウントしている。この種の質問をするためには、市側や他派議員が提出してきた議案に対して臨機応変に対処して自分の意見をぶつける必要があるので、一般論ではあるが、議員としての能力の高さに比例する傾向を示していると思われる。

・ 与党の「会派新生」では、当選一、二回目の議員(山田議員以下)の大半が質問回数15回となっている。おそらく同会派では、年長議員の強力な指導のもとに各議員に対して質問回数のノルマが課せられているのだろう。

・ 一般質問の回数が同じあっても、その個々の質問の内容は議員によって雲泥の差がある。市長提出の案件を厳しく問いただす議員の一般質問では、市側担当者とのやり取りが数十往復に及ぶことも多い。一議員当たりの質問時間が制限されているので限界はあるものの、各議員には議案の細かな点を何度も問いただして、市民負担を減らすべく奮闘してほしいものである。

・ 一方で情けない質問者の例としては、一般質問の内容が単なる事実確認にとどまり、質問しては市側の回答を得るたびに「はあ、そうですか」と言うだけ、数往復の質問だけで終わってしまう議員が数多くいる。事実の確認は本会議の前に市の担当者にあらかじめ聞いておけば済むことであり、わざわざ本会議場で質問する必要は全くない。本会議の時間は、あらかじめ入手した事実確認を元にして自説を展開し、市側の議案の問題点を指摘するために使うべきである。自分の意見を持っていない議員が、質問件数を稼ぐだけのために、事実確認程度の無内容な質問を本会議場で連発しているとも受け取れる。

・ 一例を挙げれば、与党「会派新生」の当選一回目の某議員。四年間に15回の一般質問を行ったが、一回の質問での市側とのやり取りは多くても9往復、少ない時にはたったの2往復、平均で6.3往復であった。その質問内容のすべてが、最初から市側提案に賛成の論調の中での既成事実の確認に終始していた。おそらく質問する前から、某議員と市担当者との間では、本会議場でのやり取りのあらすじがあらかじめ出来上がっていたのだろう。片山善博前鳥取県知事が「大半の議会は(小学校の)学芸会」と評した実例にほかならない。

・ 鳥取市民は、市会議員が市長提案議案のチェックを行うことを期待して、日夜苦労して納めている税金の中から議員一人当たり年間約800万円の報酬を支払っているのである。我々は、いい年をした大人が市議会で演じる学芸会を見たいがために税金、公共料金、各種手数料を市に支払っているのではない!自ら市政をチェックする機会を放棄しているような議員は、この報酬を受け取るには値しない。

 各議員の本会議場での過去の質問内容については、上で紹介した「鳥取市議会会議録」で詳しく確認することができます。あなたが11/18に投票を予定している議員が、あなたの貴重な一票を投じるにふさわしい活動を今までしてきたのかどうか、このサイトで過去の発言の一部始終をチェックされることをお勧めしたいと思います。

/以上


  11/18(日)は市会議員選挙の投票日です。(2018.10.17)

 鳥取市の市議選が告示日11/11(日)、投票日11/18(日)の日程で行われます。当会では、この四年間の市庁舎新築移転、上下水道料値上げ、巨大可燃物処理場新設等の主要議案に対する現職各議員の投票結果の一覧表を作りました。候補者選定の参考にしてください。
 当会ではこの表をチラシにして、今週から告示日までの約三週間、市内各戸に配布する予定です。下にチラシの内容を示します。なるべく多くの世帯に届けたいので、配布を手伝っていただける方は当方までご連絡ください。ご近所、または知り合いの方に、少しの部数でも結構ですので配っていいただければありがたいです。ご協力のほど、よろしくお願いいたします。



(← クリックするとPDFファイルが開きます)











  「本庁舎跡地活用に関する委員会報告」を読んであきれた!(2018.10.11)

 (1)「現庁舎は耐震性が無いから、一刻も早く新築移転」を主張していた本人が、なぜ現庁舎保存案に転向?

 9/25に市会議員九名によって構成される「本庁舎跡地等活用に関する調査特別委員会の最終報告案」(P1, P2)が公表された。これを入手して一読してみたのだが、実にあきれるほかはないというのが正直な感想である。実にあいまい、かつ玉虫色の内容でしかない。九名の市会議員が11回も会合を開いた結果、この委員会が明確に出した結論は唯一つ、「第二庁舎の早期解体」だけであった。他の点については、何事も市執行部がさらに検討すべきというものだ。年に約800万円の税金を報酬として受け取っている議員さんたちが頭を突き合わせて長時間議論した結果が、たったこれだけなのである。

 現本庁舎の解体については意外にも先送りとの結論だ。2014年12月の位置条例可決によって市立病院跡地への新築移転が決定するまで、新築移転に賛成している与党議員の一貫した主張は、「現本庁舎は耐震性に欠けて危険だから、一刻も早く新庁舎を建てて引っ越すべき」というものであった。それが新庁舎が約一年後に完成しようという今の時期になってから、唐突に「現本庁舎の有効活用を検討すべきだ」と言い出した。「現本庁舎は危険」とのいままでの主張はどこへ行ったのだろうか? 実に不思議だ?
現庁舎が利用可能と言うのなら、2012年の住民投票で多数の市民が支持した「耐震改修案」のままで良かったではないか!約100億円もかけて新本庁舎を建てることを強引に決めた連中が、いまさら何を言い出すのか?

 さらに、この報告書中には「「中心市街地活性化基本計画」の二核二軸にこだわらず・・」とあるが、鳥取駅と鳥取城址を二核、それらをつなぐ若桜街道と智頭街道を二軸とする「二核二軸構想による中心市街地活性化基本計画」は現在も継続中であり、今年度から第三期に入ったばかりである。与党議員もこの活性化計画に賛成してきたのだが、市本庁舎を駅南の市立病院跡地に移転する構想を協力に推し進めてきたのも同じく与党議員の面々である。市本庁舎が市立病院跡地に移転してしまえば、若桜街道の通行者数が今以上に減少することは火を見るよりも明らか。互いに矛盾する政策に賛成して市政の混乱を引き起こしておきながら、与党議員が一向に反省のかけらすら見せないことにはあきれるほかはない。初めて鳥取市を訪れた観光客や出張者は、市のメーンストリートである若桜街道の大半が既にシャッター通りと化しているのを見て「これでも県庁所在地か」と一様に驚いている。市本庁舎の移転後は、この惨状がさらに悪化することは確実である。

 ここで、この委員会の構成メンバーを確認してみよう。委員長は最大与党である会派新生の上杉議員だ。竹内前市長、深沢現市長と共に一貫して本庁舎の新築移転を推進してきた人物である。秋山議員は、2014年11月の市議選では新築移転案への態度をあいまいなままにしておいて、当選後に一転して新築移転推進に回り位置条例可決を決定づけた人物である。この委員会の前身である「庁舎整備特別委」で新築移転案に一貫して反対してきた橋尾議員と伊藤議員も含まれており、構成からみれば多士済々というところだろう。

 さて、今回の委員会報告が玉虫色になった最大の原因は、上杉委員長が現本庁舎の再利用に異常に固執し続けたためだそうである。あれだけ「現庁舎は危険だから、一刻も早く新庁舎を建てるべき」と主張し続けた御本人が、今度は主張を百八十度転換して現庁舎の保存を力説するとはなんとも不思議な話である。

 現本庁舎の耐震性については、市内の設計業者である(株)白兎設計が「本庁舎は耐震性が国交省の基準を満たしておらず危険」との報告書を2009年に市に提出、これがきっかけとなって新築移転案が出てきたのである。(ちなみに同社は現在建設中の新本庁舎の設計にも加わっている。約9年前の投資が今になって同社の売り上げに貢献しているというわけだ。)この報告書に対して国交省の前身である旧建設省の研究所元幹部の方が「この耐震性の計算内容には疑問点が多数ある」と読売新聞記事で指摘したが、竹内前市長はこの指摘を完全に無視した。

 この指摘にあるように、階段室のコーナーに設けた斜め壁の存在によって壁全体の強度が大幅に増すことは、技術者にとっては基本的な常識である。またコンクリート重量を実際の五割増しで計算したことも含めると、当時、白兎設計が故意に耐震性を低める条件を仮定して現本庁舎の耐震性を計算したことは確実であろう。
(白兎設計の診断では、現本庁舎の耐震性を示すIs値は0.20であり、Is値0.30以下では震度6強の地震で倒壊・崩壊の恐れがあるとしている。しかし、2016年10月に発生した鳥取県中部地震で旧鳥取市内は推定震度5弱の揺れに見舞われたが、本庁舎も第二庁舎も、ガラス一枚すら割れてはいない。)

 参考までに、現庁舎の中心部分にある二つの階段室とその間のエレベーター二基で構成される「耐震コア」の断面図を下に示す。
白兎設計は、この現庁舎の核心部にある耐震構造の存在を全く無視して計算し、「耐震性が低い」との報告を市に提出したのである。その責任は極めて重いと言わねばならない。

    

 上杉議員は会派新生の最古参議員であり、四年前の市議選では約3300票を集めてトップ当選している。彼の支持基盤が公共事業の関連業界であることは、鳥取市政を知る誰もが認めるところである。思うに、巨額の公共工事さえ実現できるのであれば、政策が互いに矛盾しようがしまいがどうでも構わない、というのが彼の基本的な政治スタンスなのではないか。自分の支持層の利益になりさえすれば、その結果として市政が混乱しようが、市民負担が増そうが、彼にとってはどうでもいいように見える。

 上杉議員が従来の危険性指摘の主張を引っ込めて、現状の庁舎の利用を主張し始めたのは、「現本庁舎に関連する新しい公共事業のネタ」を何か見つけたためではないだろうか。さらに、白兎設計の報告書では「耐震性が低い」とされてはいるが、実際の耐震性は十分に高くて今後も十分に使用に耐えることを、あらかじめ知っていたのではなかろうか?

 今回、この何が言いたいのかさっぱりわからない委員会報告書と共に、跡地利用のボールが上杉委員長から深澤市長へと投げられた。既にこの両者の間で話は付いているのかも知れないが、次は市長から我々市民に対して跡地利用の具体策というボールが投げられる番となる。またしてもいい加減な話に騙されないためにも、これ以上の無駄遣いを認めないためにも、市民みんなで本庁舎跡地利用の成り行きをしっかりと監視しましょう。


(2)市民の代表者を集めたはずの「現本庁舎跡地等活用に関する検討委員会」の公募委員の選考方法は正当か?

 現庁舎の跡地利用を検討する委員会は、市議会の委員会以外にも、もう一つある。市民誰でもが応募できる公募委員を含む委員会、しばしば「専門家委員会」とも呼ばれている。鳥取市の歴代市長は、表面上は、この種の民間からなる委員会の答申を尊重して市執行部の方針を打ち出すことが慣例となっている。今春の水道料大幅値上げの場合でも、深沢市長は「松原雄平鳥大教授を委員長とする「鳥取市水道事業審議会」の値上げ案答申に沿って実施」と述べている。現庁舎の跡地利用を審議する委員会「現本庁舎跡地等活用に関する検討委員会」の公募委員三名の公募は八月に締め切られ、八月末に第一回の会合を終えている。

 この委員会の委員のリストを確認していただきたい。一般市民の代表であるはずの公募委員は、14名の委員中、わずかに3名である。残り11名は各種団体から市長が指名・委嘱して選んでいる。この各種団体というのも、鳥取市には多種多様な民間委員会が多数存在しているが、各委員会に共通してほぼ同じ団体から委員が選出されているのである。例えば、「連合婦人会」の代表は、この委員会も含めて市の大半の委員会に委員を送り込んでいる。市内の町内会で婦人会が存在している所は少数のはず。婦人会独自の活動すら不活発な現状でもあり、連合婦人会の活動実績というものは絶えて聞いたことがない。

 さて、当「開かれた市政をつくる市民の会」(略称「市民の会」)の前身の団体は、2012年5月に市庁舎新築移転の是非を問う住民投票実現の主力となった「市庁舎新築移転を考える市民の会」(以下、旧「市民の会」)である。旧「市民の会」は2011年3月に結成されたが、この会を立ち上げた主要メンバーの多くは、今でも現「市民の会」の幹事として活動を続けている。過去の経緯からして当然のことではあるが、当会には、市庁舎整備の問題点や経緯に関する知識については、並みの市議会議員や市職員よりもはるかに詳しいメンバーが揃っている。今回の「跡地利用委員会」の委員三名の公募に際しては、当会からも二名の会員が応募した。両名ともに、旧「市民の会」の立ち上げの時点から会の活動を先頭に立って主導してきた頼りになる仲間である。

 この委員選考の結果はどうだったか。残念ながら当会から応募した二名はそろって落選した。選考終了後に市担当者に確認したところ、三名枠に対して全部で七名が応募したとのこと。応募要件は、二十歳以上であること、平日に開かれる委員会に出席可能なこと、「まちづくりを進めるうえで必要なこと」をテーマに400字程度に意見をまとめて提出すること、以上の三条件のみであった。落選した二人は「作文の出来がよほど悪かったのかな」と笑っていたが、確率的に見て七名中三名のうちに、当会の二名がそろって入らなかったというのはなんとも意図的な感じを受ける。

 選考方法が意図的ではないかという疑惑は、選出された三名の公募委員の背景を見るとさらに深まる。日本青年会議所の鳥取支部にあたる鳥取青年会議所の役員名簿を参照すると、宍道委員と谷上委員の二名ともに同団体の役員を務めている。
市が一団体から公募委員三名中の二名も選出したのは、公平性の観点から見て極めて問題がある。

 さて、日本青年会議所とはいったいどのような団体なのだろうか。ネットで少し検索してみたが、評判のよい団体とはとうてい言えないことがすぐにわかった。今年初めには、公式SNS上で「宇予くん」(右翼ん)なるキャラクターがヘイトスピーチを連発し、猛抗議を受けてアカウントを削除したお粗末さが話題になっていた。泥酔した同会会員が全国各地で主としてわいせつ系の事件を引き起こしたという記事もたくさん出てくる。興味のある方は「日本青年会議所+事件」で検索されるとよいだろう。どうやらこの団体の主な仕事とは、頻繁に飲み会を開いてバカ騒ぎすることらしい。

 日本青年会議所の会員の大半は経営者の二代目、三代目とのことである。生まれた時から将来が約束されている「生まれながらの勝ち組」に属している会員が多いようだ。そうでない方も中にはいるのだろうが、彼らの多くは社会改革については消極的な傾向なのだろう。改革の結果、現在の利益配分システムが変えられてしまっては、自分たちの勝ち組としての位置が脅かされることになるからである。この団体のメンバーの一般的な傾向としては、市政の根本的な改革を目指すどころか、逆に、彼ら勝ち組と非正規職等の負け組の間の分断・固定化を促進する方向に進むのではないだろうか。

 この公募委員の選定を担当した市企画推進部政策企画課には、市政の情報公開の観点から、以下の点について明らかにする義務があると考える。

@ 当会所属の会員二名を、ともに公募委員に選定しなかった理由は何か?
A 公募委員に鳥取青年会議所の会員を二名も選出した理由は何か?
B 落選した四名の中には11月の市議選に立候補を予定している一名も含まれていた。この人物を選定しなかった理由は何か?

 鳥取市のこの種の民間による委員会には様々な問題が山積している。公募委員の人数が委員全体の数に比べて著しく少ないこと、委員を出している各種団体の選定理由が不透明であること、これら団体委員は市長の一存で選定されていること、委員会が提出した答申は何の法的拘束力も持たずその採用は市長の意向しだいであること、等々。一言でいえば、
これらの民間委員会は、あたかも市民の代表者で構成されているようにうわべだけは見せかけながら、その実質は市長が望む政策の方向に賛成し拍手するだけの「翼賛委員会」に堕してしまっている。この問題については、今後の記事であらためて詳しく述べる予定である。

/以上
 

  七月豪雨に対する鳥取市の対応を検証する。(2018.07.26)

 既に三週間もたってしまいましたが、今月上旬に発生した豪雨について述べておきたいと思います。正式名称は「平成30年七月豪雨」とのことですが、昨日現在で、死者219名、行方不明者10名を数える大災害となりました。犠牲となられた皆様には謹んでお悔やみ申し上げます。特に広島、岡山、愛媛の三県に被害が集中しましたが、鳥取県内でもかなりの住宅浸水被害や交通インフラへの被害がありました。降雨帯があと少し東にずれていれば、県内でも大被害が出ていたことでしょう。

(1)今回の豪雨について

 鳥取市周辺で過去に起こった水害については既に当サイトの二年前の記事でも紹介していますが、そのすべてが九月又は十月に発生していました。今回のような梅雨末期の豪雨というのは、島根県など山陰地方の西部では時々ありましたが、鳥取県東部ではほとんど経験していなかったことです。地球温暖化に伴って、過去の経験が通用しなくなってきているように感じます。

 今回の豪雨では、市内の中心部を流れる千代川が氾濫寸前まで増水しました。昨年十月の台風21号による増水(詳細は筆者ブログに掲載済)と比較してみましょう。まず増水の様子を示す写真を紹介しておきます。撮影場所は、いずれも西品治の富桑小学校脇の道路の先の陸橋であり、そこから上流方向を撮影しています。

 

 

 次に、国交省がネット上で常時リアルタイムで掲載している「川の防災情報」の行徳地点での水位データから得た当時の水位の時間変化を示します。昨年10月の台風の時は氾濫注意水位4.7mを超えたのは一回だけでしたが、今回は7/5夜と7/7未明の二回にわたって超えており、二回目の時には避難判断水位5.9mをも超える状況でした。図の上の方に上流の智頭での降水量が示してありますが、あと数時間程度降り続いていたら、氾濫危険水位6.7mすらも越えて行徳近くのどこかで堤防が決壊していたでしょう。

 

 当「市民の会」では、新市庁舎予定地は千代川と新袋川・大路川の合流点のすぐ近くにあり、水害にあう危険性が現市庁舎に比べてはるかに高いことを指摘し続けてきました。一昨年九月提出の深沢市長あての公開質問状でもその点をただしましたが、市長から返ってきた答えは、「新市庁舎が水没しそうな時にはあらかじめ職員を市庁舎内に待機させておく」との、まことにのんびりとしたものでした。実際の水害発生時には、上にみるように数時間のうちに千代川の水位は数mは急上昇し、いったん堤防を越えて氾濫が発生してしまえば、新市庁舎に職員が集まる前に交通はマヒ状態となるでしょう。

 市長の考えによれば、周囲の道路が水没して川中島と化した市庁舎に一部の幹部がパラパラと集まって来て、現地の様子も把握できない、どこにも出かけられない状態のままで災害対策の指揮をとるつもりのようです。約百億円をかけて建設中の「防災拠点の新市庁舎」。今年春の市長選での市長の公約によれば防災対策の中心拠点にするとのことですが、実際に大水害が発生した時には、市民にはボートに乗ってここに集まれとでも言うのでしょうか。何の役にも立たない代物となりそうです。


(2)7/7に吉方南町一丁目で発生した家屋浸水は、行政の怠慢が原因

 7/6夜遅くになってから千代川沿いの市内各地に避難勧告が出ました。そのうちの一つの吉成南町一丁目では、82棟について床上・床下浸水が発生(7/10 日本海新聞)、畑も冠水して作物が全滅したとのこと。この原因は、清水川と大路川の合流点にある県が設置し市が管理しているポンプの故障によることが判明。行政の怠慢が強く非難される事態となりました。

・新聞記事から見る時系列
 (7/6  17:40)
 水位が4mを越えたので(たぶん、上に示した行徳地点での千代川水位のことらしい)、排水ポンプを稼働。円通寺から千代川の水を取り込んで千代川に並行して流れて灌漑用水の役割を果たす清水川。この川が大路川に合流する地点に県が樋門を設けている。千代川の増水時にはこの樋門を閉めて大路川からの逆流を防ぐと同時に、ポンプを作動させて樋門の上流側の清水川にたまる水を大路川に排水することになっている。(7/9 朝日新聞、7/10 毎日新聞)

 (7/7  3:40)
 排水ポンプが冷却水喪失により停止。ポンプは三台合計で240ton/分の排水能力があるが、冷却水の供給装置は各ポンプで共用する一台しかなかった。ポンプ再稼働まで二時間半かかり、このために清水川の水が周囲の住宅地にあふれる事態となり、当日の夕方までかかってポンプ車であふれた水を排水。冷却水が止まった原因については県が調査中。(同上記事)

 (7/12)
 県が豪雨対策費の補正予算約18億円を専決処分(議会採決を通さずに決定すること)。うち吉成南地区の浸水被害については、ポンプ補修と被害住民対応に合計で1500万円を支出する予定。(7/13 朝日新聞)

・その他の情報

・今年六月のポンプ等の設備の点検では異常はなかった。このポンプ場ではこれまでもトラブルがあり、去年秋の台風の際には機器内部のゴミ詰まりが原因で、今回と同様にポンプが停止。周辺地域が冠水した。(7/10 日本海新聞)

・ポンプ停止時には職員二人がポンプ場にいたが、すぐには停止に気づかず、6:15になってようやく冷却水を注水して再稼働させた。ポンプ停止の警報システムがあったのに停止に気付かなかったことが問題だが、この原因は未だに公表されていない。なお、このポンプ場は県の施設だが管理は鳥取市に委託されており、さらに市が鳥取市環境事業公社(秋里)に委託している。当時ポンプ場にいた二名は同公社の所属であり、現場には市所属の職員は一人もいなかった。
(以上は、7/11と7/18に、当会会員が市の都市整備部次長 兼都市環境課課長の谷口浩章氏に面談して聞きだした内容。なお、この面談時に谷口次長は、「機械ものだから・・・(故障はしょうがないと言いたい?)」と口走ったそうである。)

 集めた資料を読む限り、「設備の点検はした」と言ってはいるが、実際に何時間もポンプを稼働させて異常が起きないかというレベルでの点検は全くしていないようである。目視だけの点検であれば、実際の災害時にまともに動くという保証は何もない。

 市の都市整備部としては、市は県からポンプ場の委託を受けて、それを環境事業公社に丸投げしているだけであり、設備の不備は県の責任、操作時のミスは下請け業者の責任と言いたいらしい。しかし、それでは市が市民の安全に対して負っているはずの責任はどうなるのか。市民が市民生活の安全保障を期待して市に収めている税金を、防災のための点検に使わないでおいて、いったい何に使っているのか?

 市長や市幹部は、ことあるごとに「安全安心な鳥取市をつくります」と口先では約束しておきながら、実際には安全を保障する命の綱であるはずのポンプの点検すらもいいかげんにすませ、いざ事故が起こると責任逃れに走ろうとする。いっそのこと、名ばかりの市の関与は抜きにして、県がポンプ場を運営する下請け業者を直接指導した方が、鳥取市民にとっては、はるかに安心できるのではないだろうか。
 事業全体の企画・立案・設計には関与せず責任も持たず、かと言って実際の現場の状況も知らず実作業もできない市職員は、全く不要な存在である。仕事を右から左へ移しているだけの肩書だけは立派な職員は、なるべく減らした方が市民負担が軽くなると言うものである。実際には仕事をしていない職員を減らせば、巨大で高額な新市庁舎を作る必要もなくなる。


(3)他にも、市のずさんな災害対応事例が次々と判明

@今回は市内の河原町でも排水ポンプが停止、さらに問題なのは昨年九月の同町での浸水騒動


 河原町住民の方の話によると、今回の豪雨の増水対応で稼働させていた河原町内の排水ポンプも、上記の吉方南町と同様に稼働中に止まってしまったそうである。ポンプ車が出動して排水を肩代わりしたので浸水騒ぎにはならなかったようだが、鳥取市内の排水ポンプは、あっちでもこっちでも、数時間も動かしたら止まるようになっているらしい

 さて、昨年の9月17日に襲来した台風18号の時には、河原町渡一木地区で床上浸水23棟、床下浸水4棟の被害が出ている。夜中の11時頃に町の中心部を流れる大井手川が氾濫して河原第一小学校の周辺の民家や介護施設が浸水、被害の大きい家では胸の高さまで水が来て、必死で逃げ出した住民もいたとのこと。この原因は単なる自然災害ではなく、行政が責任を有するべき河川管理上の欠陥によって発生した可能性が極めて高い。行政側は「台風により短時間に大量の雨があったため」と言い訳しているが、この台風18号の襲来時に県東部で発生した家屋浸水被害の、実に約7割が河原町の同地区内に集中して発生しているのである。被災した50代の住民は「水位がどんどん上がって、玄関の扉が水圧で開かなくなってしまった。こんなことは生まれて初めて」と述べている。

 以下、今後の参考のために、当時の概況を説明しておこう。(以下、2017/09/24 日本海新聞記事を参考)
 
 河原町付近の大井手川には左図に赤い線で示した三つの水門が設けてある。

@ 大井手川分水樋門 (千代川からの取水口)
A 大井手川用水河原樋門
B 河原水門

@は国管理で、操作は大井手川土地改良区に委託、
Aは県管理で、操作は同じく同改良区に委託。
Bは国管理だが操作は市に委託し、さらに市が民間の操作員に委託している。
 このように管理責任者も、実際の操作担当者も実にバラバラであり、相互の意思疎通や連携が十分にあるとは思えない。これが、この浸水騒ぎを招いた遠因なのだろう。

 さて、当日の各水門の操作状況だが、台風の前日の9/16夕方には、@は改良区の判断で、Aは県の指示で樋門を完全に閉めたとのこと。大雨が予想される場合には@とAはあらかじめ閉めておくそうである。台風当日にはBで操作員が千代川と大井手川の水位を見ながら開閉を繰り返したが、大井手川の水位が高まって深夜に氾濫に至ったとのこと。この際、Aを適宜開けておけば当然氾濫は防止できたはずなのだが、当時、Aに操作員がいたのかどうか、また、県と市にこの状況が伝わっていたのかどうかは明らかにされていない。
 9/22に行政側による渡一木地区住民への説明会が行われたが、会場では「これは人災だ!」との怒号が飛び交ったそうである。国交省鳥取河川国道事務所の佐野河川管理課長は「千代川の水位が長時間にわたって高く、大井手川に水が溜まっていく状況だった」と説明(不可抗力の天災だったと言いたいらしい)。これに対して渡一木地区の西田区長は、「浸水の原因が解決されないままであり、責任の所在も明確でない」との憤りを示したとのこと。


A 今回の豪雨で市の危機管理課は防災無線で避難指示を出したが、市のホームページに載せることは忘れていた!

 7/13の読売新聞の報道を引用すると、『防災無線の情報、HPに掲載せず。市危機管理課は「更新を失念」と説明。同課は7/7朝に防災無線で市内全域に避難指示を出したが、HPには載っていなかった。外部からの指摘で判明し、7/10になってから掲載。横尾賢二課長は、「避難指示は命にかかわるもので、対応は不適切だった」とみずから述べている。』とのこと。

 これが民間企業であれば、職務怠慢ということで、減給、戒告、降格等の処分が下されるのが当然なのだが、その後の同課への処分の内容については何も報道されていない。現市長は市職員からの生え抜きであり、市長選挙で協力してもらっている職員組合などの身内には甘いことで有名だ。厳しい処分を行うはずもない。結果として、幹部クラスの鳥取市職員は年々ますます怠惰になり、語る言葉は口先だけで中身のないものとなり、かつ市民に対して公然と無責任な態度を取り始めていると感じる昨今である。

 市の危機管理課と言えば、こんな話もある。去年の2/11(金)、鳥取市内では90cmを超える大雪が降った。市内各地で車の通行ができなくなり、小中学校は週明けから二日間も休校した。県道は比較的早く除雪が進んだのに対して、市道の除雪はいっこうに進まない。近所の除雪が何日間も進まないことに業を煮やした市民某氏が危機管理課を訪れて、「一体、除雪計画はどうなっているんだ、君たちはこの間、何をしていたんだ」と詰問。危機管理課の幹部はニコニコと応対しながら、「県に電話を一本かけました」と回答。この答えに、某氏はあきれ果てて二の句が継げなかったそうだ。年間数千万円の人件費を与えられているはずの同課の大雪対策時の仕事が、たったの電話一本なのである。

 普段はこれといった急ぎの仕事はないはずの危機管理課、ニュースで流れる防災対策会議にはよく出てくるが、いざ実際の災害時には何の役にも立っていない。これでは、この課の存在自体、市民にとっては危機の増幅であろう。こういう名前だけ、パフォーマンス目的だけの部署は早急にリストラして、浮いた費用を市職員の半分以上を占める非正規職員の待遇改善に充てるのがまっとうな市政というものであろう。

/以上


  6/23(土)に学習会 「これからどうなる? 鳥取市の財政と私たちのくらし」を開催しました。(2018.6.28)

 先週末の土曜日、当会では鳥取大学名誉教授の藤田安一先生に講師をお願いして鳥取市の財政に関する学習会を開催しました。あいにくの小雨模様にもかかわらず、会場の福祉文化会館会議室には約60名の皆様に参加していただきました。

    
  藤田先生がソフトな語り口で市財政の現状を説明。    熱心に聴講する参加者。

 講義の内容ですが、鳥取市財政の歳出、歳入の内容、さらに市税の減少傾向を詳しく解説し、市の自主財源が減少して国に依存する割合が増えて、自治体の財政としては不安定な方向に向かって進んでいることが述べられました。
 また、市の借金にほかならない合併特例債が著しく増えていること、新市庁舎の建設費が市長の約束した金額の約98億円を超えることはほぼ確実となってきたこと、市長の約束に反して中核市移行のための財源が不足していること、各総合支所の市職員数が著しく減少、かつ市職員に占める臨時職員の比率が全国平均よりも突出して著しく多いこと等、衝撃的な事実が次々に明らかにされました。

 まとめとしては、現在の市執行部は「大きく権限の強い鳥取市」を作ろうとしているが、住民の満足・幸福度を無視して進めれば住民は不幸になるだけである。住民のための行政を優先して、小さくても内容の良い自治体を目指すべきであるというものでした。この講義の内容をPDF化しましたので、是非ご覧ください。

 なお、学習会の最後に、当会より最近の公共料金の一連の値上げの動きについて簡単な報告を行いました。特に河原町国英地区に建設が決定した可燃物処理施設の計画を取り上げて説明、巨額費用を要するこの事業の結果、ゴミ袋価格などの市民負担がさらに増える可能性を指摘しました。
 建設費だけで200億円を越え、20年間の運営委託費を含めると総額で350億円近く(消費税を含む)にもなるこの巨大事業の内容については全く知らされていない市民が大半のようで、会場からは驚きの声が漏れていました。この報告内容もPDF化しました(当日の報告内容に若干加筆しています。)ので是非ご覧ください。

/以上


四年間の深沢市政の内容を点検!(2018.2.16)

 四年に一度の鳥取市長選挙が来月3/18告示、3/25(日)投票の日程で行われる予定です。当会では四年間の深澤市政を振り返って、その内容を政策ごとに点検してみました。是非ご一読ください。

(1)竹内前市長が推進してきた「巨大ハコモノ建設事業」を忠実に実行

@「市庁舎新築移転」
 ‘14年/4月の市長就任から六か月後の’14年/10月、深澤市長は旧市立病院跡地への市庁舎移転に関する位置条例を市議会に提出。いったん否決されたものの二か月後に再び上程。この間に行われた市会議員選挙時の公約を捨てて新築移転に転向した某議員の協力を得て、ようやく位置条例を可決した。
 その約半年後には、位置条例可決前に示していた約66億円の新庁舎建設費が五割増しの約98億円に増えると訂正し再公表。結果として、’12年/5月に実施された住民投票で多数の市民が支持した現本庁舎の耐震改修案に比べて、はるかに高額の市庁舎整備費用となってしまった。

A「河原町に建設予定の可燃物処理施設新築事業」
 この可燃物処理施設新築は県東部一市四町からなる東部広域行政管理組合の担当事業であるが、人口の大部分を鳥取市が占めていることもあり、新築される施設建設工事費の約85%を市が負担することが既に決定済み。

  ‘16年/11月に河原町国英地区全集落と協定を締結して、同地での新築事業が決定。現時点では既に施設建設と施設運営業務委託に関する入札公告済みであり、今年四月に入札を実施予定。受注業者決定後、約一年間の実施設計を経て’19年夏ごろから建設開始の見込み。現在、約6.9億円の費用をかけた敷地造成工事が既に始まっている。

  この新施設関連の入札予定価格だが、施設建設工事費が193.7億円、2020年に運転開始後20年間の運営業務委託費が131.8億円と極めて巨額である。しかも、同施設の用地は地元からの借地であり、建設して30年後には施設を解体し更地にして地元へ返却する協定内容となっている。従って単年度当たりの費用で比較すれば、市庁舎新築移転費用よりも格段に巨額の負担となる。 上記の市庁舎新築事業と比較する形で、今後の鳥取市民の負担額を推定してみよう。処理施設の運営費は20年となっているが、運転開始20年後に運営費については再度入札し直す予定と思われる。
 なお、鳥取市新庁舎の費用については、’15年/5月に市が公表した「みんなでつくるとっとり市庁舎の考え方」に記載された数字をそのまま引用している。
 
(注1): 東部広域組合に確認したところ、建設費のうち約1/3が国の補助金であり約2/3が地元負担。地元負担の85%が鳥取市の負担。地元負担の建設費の一部については’20年/3月末が期限の国の制度の合併特例債が適用されるとのことだが、この期限までに完成する建物は全体のごく一部にとどまるものと予想される。なお、計算を簡単にするために建設費負担分の借入金利率は0%とした。普通の金融機関の利率がゼロにはなることはないので、実際には利息分が上乗せされる。金融機関から借りた建設費の償還期間は30年と仮定して計算した。
(注2):運営費については市の負担割合はまだ決まっていないとのことだが、建設費と同じ85%と仮定して計算した。
(注3):建設費として金融機関から借入れた分の七割が合併特例債として後で国から補助されるものと仮定して計算している。借入分は元利均等30年償還、利率0.85%で計算。

 上の概算に見るように、この可燃物処理施設の単年度当たりの負担は、過去に大きな問題になった市庁舎新築事業のほぼ二倍に達する。ただでさえ厳しい鳥取市の財政に対する更なる圧迫要因となることは間違いない。さらに30年後には解体費用と、さらに別の場所に処理場を新設する費用が再び発生する。

  細かい内容を見ると、新設する施設の可燃ゴミ処理能力として240ton/日を予定しているが、’16年度の東部地区の可燃ゴミ処理量の実績値平均は157ton/日であり、新施設の予定処理能力の65%でしかない。人口減少に伴って、県東部地域のゴミ排出量が今後さらに減少することは確実である。建設予定の施設の完成後、すぐに施設能力が過剰となる可能性はかなり高いのではないだろうか?東部広域組合と深澤市長には、四月の入札実施と業者決定の前に、新施設の240ton/日の処理能力の妥当性の根拠を鳥取市と周辺自治体の全住民に対して詳しく説明する責任がある。

 さらに問題なのは、これほどの巨額事業であるにもかかわらず、市民に対する情報提供がほとんど皆無なことである。巨額事業費の算出根拠の説明自体、どこにも見当たらない。上に説明した入札情報等は東部広域行政管理組合のホームページで閲覧することができるが、そもそも市の公式ホームページには、この東部広域組合へのリンク入口自体が存在していない。情報を市民には極力与える事なく、既に決定済みの段階まで持って行ってから、後で負担だけを市民に押し付けようとする姿勢が見え隠れするのである。
 ついでに付け加えれば、この施設の導入を提言した「可燃物処理施設整備検討委員会」の委員長は、竹内前市長と一緒になって市庁舎新築移転を一貫して推進して来て、市の巨額公共事業の審議会にはどこにでも顔を出すことで有名な、あの道上正規鳥取大名誉教授が務めている。

(2)公共料金の大幅値上げを次々に実施

@ 「’18年/4月から水道料金大幅値上げ」
  昨年九月の定例市議会で平均18.4%、管径13mmで月に20m3使用の一般標準家庭では25%もの大幅な上水道料金の値上げ案が可決された。今回の値上げの特徴は使用水量の少ない少人数の家庭ほど値上げ率が極めて大きいことである。空家の所有者等、市と水道契約しているだけで使用量ゼロの基本料金のみを払っている世帯での値上げ率は実に83%にも達する。

 今回の値上げの背景に関する市の説明は極めて不十分なものであり、市議会で値上げが決定してから初めて市民説明会を開いて市報で値上げ決定を知らせると言う一方的な説明でしかなく、事前に市民の意見を聞こうとする姿勢は全く見られなかった。当会では昨年9月にこの料金値上げ案に関する公開質問状を市長に提出して情報提供の不足を指摘したが、深澤市長からの回答は「水道局のホームページで既に十分に説明している」というものであった。わざわざ鳥取市の水道局のサイトを訪問する一般の鳥取市民が水道関係の業者以外に月に何人いるのだろうか?上に述べた東部広域組合のサイトと同様に、現在、水道局のサイトは鳥取市の公式サイトからは直接には訪問できないようになっているのである。

  そもそも、現在の水道事業会計悪化の根本原因が、実際の需用量を大幅に超えた過剰能力の江山浄水場建設着手、及び高価なろ過方式採用の強行等、前代と前々代の二代の市長による過去の過剰なハコモノ投資に由来することは明らかである。しかし、当会提出の公開質問状に対する回答内容に見られるように、深澤市長には過去の市政方針の誤りに対する反省が全く見られない。また、一般会計から水道事業会計への補助を増額すれば今回の値上げ幅は圧縮できたのだが、深澤市長は昨年9月市議会でその方向性を拒否している。こんなことでは、鳥取市民は過去の間違った市政の負の遺産のツケ払いを、これからも次々に背負わされることになりかねない。
 今回の値上げ内容は今年四月から五年間の期間となっているが、水道局幹部の現時点での答弁内容によれば、五年後にはさらに値上げが必要だろうとの見解が含まれているように見える。今の隠ぺい体質の市政のままでは、市民の了解を得ないで再び大幅な値上げを決められてしまうおそれがある。

A 「下水道料金値上げ 」
 ‘16年/7月には下水道料金が平均で14.6%の値上げ済み。月使用量10m3では24.4%、20m3では13.8%もの値上げ率であった。この料金制度は今年の’18年度が最終年度であり、今年から下水道事業審議会で’19年度以降の料金についての審議が再び始まる。来年から更に値上げとなる可能性は高い。

B 「介護保険料値上げ 」
 ‘15年度に介護保険料は16.7%の値上げとなった。現在、今年’18年度から三年間の介護保険料について審議中であるが、市からはさらに4.4%値上げ予定との方針が示されている。一般会計から介護保険会計への支援は可能であり値上げ幅を圧縮できるにも関わらず、深澤市長はこの支援に同意していない


(3)鳥取市の「街づくり方針」は混迷化

@ 「旧市街地の「街づくり構想」は今、いずこ?」
 西尾迢富元市長時代には、旧市街地に関する「二核二軸構想」(県庁・市役所周辺と鳥取駅周辺を二核、若桜街道と智頭街道を二軸として旧市街活性化を図る)が打ち出されていた。当時、現市庁舎の横にある市民会館を旧市立病院跡地に移して、その跡地に新市庁舎を建て替える計画があった。しかし、竹内前市長の代になってからは、旧ダイエー建物の購入と駅南庁舎への転用、市庁舎の駅南地区への新築移転等々、この構想に相反する計画が場当たり的に次々に提案されて実行に移された。その結果、現在の鳥取市には、旧市街地をどのように発展させていくのかという構想が存在しない状況となってしまった。

 最近の県立美術館の移転問題に関して深澤市政が何ら明確な方針を打ち出せなかったのも、この街づくり構想の混迷の必然的結果であろう。そもそも、新市庁舎が建設されることになった旧市立病院跡地こそが、交通アクセスと集客力の観点から見て、現市民会館のような老朽化した既存文化施設、さらには県立美術館の移転先としては絶好の位置にあったと言うのが、市内の多くの文化関係者の見解なのである。鳥取市が何ら方針を打ち出せずに事態を傍観しているうちに、倉吉市への県立美術館の新設が決まってしまったのである。

  さらに、移転が決まった現市庁舎跡地の利用方法についても、地元自治会の再三の要請にも関わらず、深澤市長は積極的に利用案を示すことも無く、地元との具体的な協議に入ろうとする姿勢も見られない。むしろ、地元からの協議要請を避けて逃げ回っているようにすら見えるのである。

A 「中山間地、合併した新市域(旧町村)の衰退と市民サービス低下 」
 当サイトの先日の記事でも指摘したが、平成の大合併で誕生した新市域に配置している市職員数が、現在は合併直後の約半分にまで激減している。市職員が減れば当然、行政の市民サービスも低下するばかりである。これも、巨額のハコモノ建設には税金を投資する一方で市民サービスに回すカネは極力削ろうとする過去の鳥取市政の流れを、深澤市政も継承していることの一例にほかならない。

 また、市は国や県とともに高齢者の運転免許返納運動を推進しているが、新市域にとどまらず鳥取市内のほとんどの地域では、自家用車以外には交通手段がない。免許を返納した高齢者からは「病院に通うのも大変」との声が聞こえてくる。代替となる交通手段は十分に提供できているのだろうか。

 さらに、鳥取市は一昨年に「立地適正化計画案」を公表したが、この中で、市は将来的な転居集約先として「居住誘導区域」なるものを設定している。しかし、この居住誘導区域は今のところ旧鳥取市内のみに限定されており、新市域内には皆無である。市は「新市域内への転居は止めてくれ」と言いたいのだろうか?過疎化に一層の拍車をかけるだけの計画なのではないか。

B 「中核市移行」
 今年の4月/1日より中核市に移行する予定だが、保健所を始めとして二千数百件にも及ぶ業務の県からの引き継ぎに際して、その財源ははたして十分に確保できているのだろうか?以前からこの点については再三指摘されているにも関わらず、未だに深澤市長からは具体的な費用金額を含んだ説明はない。中核市に移行したために一般会計の財源が食われて従来事業の縮小を招くようでは、「名前だけの中核市移行」を祝うどころの話ではない。 

  さらに、当面は県から一時的に人材を借用するとしても、保健所には不可欠な医師と看護師という専門性を要する人材を鳥取市が将来的に確保できる見込みはあるのだろうか?市立病院の医師確保にさえも苦労しているのが鳥取市の現状なのである。


(4)雇用確保の実態は?

@ 「鳥取三洋跡地への誘致企業の現状」
 鳥取市は県と共に巨額の税金を投入して南吉方の三洋跡地を取得、工場と生産設備まで税金で購入し貸し与えてまでして岡山資本の製菓会社を誘致した。同じ跡地に新設されたインド資本の製薬会社とともに既に生産を開始しているが、これらの企業誘致の成果はどうなったのか?
 いずれも生産工場であり、雇用が不安定な非正規社員としての採用が大半なのではないだろうか?納税者である我々市民は、巨額の優遇処置に踏み切った鳥取市を経由して言わばこれらの会社の株主に相当するのだから、深澤市長には巨額の税金投資の結果(雇用効果、税収効果)について市民に公表する義務があるはずだ。

A 「鳥取市は「官製ワーキングプア」を全国一?の規模で量産中 」
 当サイトでも先日とりあげたが、鳥取市の全職員中に占める非正規職員の割合は、今年度ついに五割を超えた。次の記事を見ると、全国各地の自治体でも非正規職員の割合が増加中だが、その割合は全国平均で全職員の約二割でしかない。非正規職員の割合が五割を超えた鳥取市のような自治体が国内でほかにあるだろうか?鳥取市はこの方面では日本の最先端を走っているのである。 「増大する自治体の官製ワーキングプア

 官製婚活や少子化対策、子育てに力を入れると毎日のように言いながら、自分の足元では、結婚・出産や子育てをするには到底収入が足りない職員を年々増やし続けている深澤市長。市民の皆さんはどう考えますか?


 (5)市長の市政に対する取組み方

@ 「批判からは一貫して逃げの姿勢ばかり」
 深澤市長の就任後、当会は主に市庁舎新築移転問題で何度か市長に面会を申し入れたが、ことごとく拒否された。副市長であった深澤氏を後継者に指名した前市長の竹内氏でさえ、圧倒的な批判が事前に予想された集会にも自ら出席し、その内容はともかくとして自らの言葉でていねいな説明を試みていた。市庁舎問題が紛糾した時期には、竹内氏みずからマイクを取って街頭で演説もしていた。
  市幹部職員OBから聞いた話だが、とかく利益誘導の噂があって評判が良いとは言えなかった西尾迢富元市長も、会いたいという市民がいれば自ら進んで誰にでも会っていたそうである。これらの前任者に比較すれば、深澤市長の「逃げの姿勢」は際立っている。事務方やマスコミが設定した、自分に対する批判が少ないと予想される会合にだけ出席しようとする姿勢、市民との接触を最小限に抑えようとする姿勢が深澤市長には鮮明である。

  元々、自治体の首長が全ての住民から100%支持されることなど、到底ありえないことである。なるべく多くの住民の話を聞き、住民の中で相反する利害の調整役を積極的に引き受けることこそが自治体首長の本来の職務であろう。市長室に引きこもり、批判を恐れて逃げてばかりいる深澤市長の姿勢を見るたびに、鳥取市民としては残念というほかはない。

A 「新しい取り組みもすぐに腰砕け? 」
 深澤市長の就任一年目には、多くはないものの新しい取り組みがいくつかは見られた。当時、市が大きくPRしていたのは、若手市職員を集めて政策アイデアを出させるという取組であった。下にその政策提言の概要を示す。市長に就任して約半年後の’14年/11月に公表された資料である。
鳥取市若手職員による政策提案競争 提案採択の内訳(PDF)」  

 全部で22件もの提案が採択されたが、それから既に三年以上たった現在、実行に移された政策はいくつあるのだろうか?ほとんど何も実現していないのではないだろうか。ざっと見た限りでは、「株式会社運営保育園の誘致」は確かに実現しているが、これは民間会社の自主的な活動によるものであり行政の努力の結果とは言えないだろう。

  これらの提案のうち婚活に関係する提案が4件もあるが、その流れの中であの「公務員専用婚活炎上事件」が発生した。女性がなかなか集まらないので男性参加者を公務員に限定したら、とたんに女性応募者が殺到したそうである。「鳥取市の“公務員限定”婚活イベントが苦情殺到で中止に!」。役所の中に閉じこもっている正規職の公務員だけを集めて議論しているから、こういう発想になるのである。非正規職公務員や民間の人間も交えて議論していれば、もっと別の方向に進んでいただろう。

  この深澤市長就任一年目の夏には、鳥取市教育委員会が引き起こした例の「カツエさんイラスト騒動」も勃発した。全国ニュース級の炎上が続いたせいか、就任二年目からは若手職員の活動もすっかりおとなしくなってしまったように見える。少々の批判をはねのけて自己主張を続けるくらいの強さがないと何事も実現しないと思うのだが、深澤市長や若手市職員にその強さや気力を期待するのはムリなようだ。


(6)まとめ  

 以上、四年間の深澤市政の個別の政策ごとに検証してきたが、全体的に共通する傾向は以下の点である。

@ 「市民に対する市政の情報公開が圧倒的に不足している。」
 この点については、竹内前市政よりも今の深澤市政の方がさらに悪化しているように見える。今年四月からの水道料金大幅値上げの経過などが典型例だろう。値上げが決定してから初めて、数少ない場所で市民説明会を開くという形だけの全く無意味な説明会であった。

A 「特定の人物を市民代表として各種委員会に配置し行政の望みどおりの答申を得て、それを与党が多数を占める市議会に上程して速やかに通すというパターンが、今の鳥取市の政策決定過程の大半を占めている。」
  その典型例が、上に述べた道上鳥大名誉教授や松原鳥大元教授である。市長の要請に応じて、彼らは各種の委員会の委員長を何度もつとめて来た。今春の水道料金の大幅値上げを答申した水道事業審議会の委員長は松原元教授であったが、この委員会の委員17名のうち公募委員はたったの2名。残りの委員の大半は市長に任命されていくつもの委員会の委員を順繰りに務めてきた、いわば「市長お気に入りの市民代表」ばかりなのである。鳥取市の条例によれば、各委員会の委員の選定も委員の数も、市長の思いのままなのである。

B 「市議会与党議員はあまりにも不勉強。」
 市議会を傍聴すると、野党議員に比べて与党議員の一般質問には行政知識の不足が目立つ。国の制度や市の行政内容を十分に知らないままに、具体的な財源の数字も確認することなしに市長案を鵜呑みにして賛成し続けている。この四年間、主要な政策について市議会与党(主に会派新生と公明党)が市長案に反対したことは皆無であった。

  市長の出してくる政策を市民の目線に立ってチェックする役割が議員に期待されているからこそ、一般よりも優遇された市会議員としての報酬(年間100日程度の議会出席義務で年収約800万円、副業は自由)を受け取っているのである。政策の中身もよく知らないままに市長の出してくる政策にただ賛成し続けているのであれば、この報酬を受け取る資格は全く無い。与党議員の大半は、なぜ自分が水道料金の値上げに賛成したのかについての説明を、自分の支持者に対して全くしていないだろう。それで市民の代表と言えるのか?

 与党議員を見ていると、彼らの大半は他の仕事をするよりも高額な報酬を得られるから、勉強しないで単に議員の椅子にすわっているだけでも務まるから与党側の市会議員になったのではないか?結局、市民の代表と言うよりも再就職先として市会議員を選んだだけではないのかと勘繰りたくもなるのである。


 (7)当会からのお願い

 当会の元々の設立趣旨は、会の名称そのままに「市民に開かれた市政の実現」です。政策内容はともかくとして、その政策を市民が十分に議論するための前提条件として、市政に関する情報公開を強く求めるものです。この観点から見れば、市政に関する情報を隠ぺいする傾向が顕著な現在の深澤市政には強い不満を抱かざるを得ません。現時点での立候補表明は深澤市長一人に留まっていますが、上の記事を参考として投票日には投票所に足を運んでいただければ幸いです。

 最後に、上の記事内容に関する賛否がどうあれ、あまり関心を持てない選挙であっても、投票を棄権することだけは止めましょう。私たちの権利である選挙と言う数年に一度しかない意志表示の場を放棄し続ければ、鳥取市の行政内容は一部の人たちだけの思惑でますます勝手に決められるようになり、私たちの望むところからさらに離れて行ってしまいます。私たちは自分たちの生活と将来世代のために、人任せではなく自分たちの手で、この街を今よりも住みよくしていかなければなりません。
 みんなで、投票に行きましょう!!!

/以上


平成の大合併後に各支所の職員数は激減、新市域からは強い不満の声。(2018.2.8)

 一昨日掲載の記事で鳥取市職員数の推移について述べましたが、この機会に各支所別の職員数の変化も紹介しておきましょう。下のグラフに2004年の合併前後と2005年以降の各支所の職員数の推移を示します。



 2004年の合併直後に各支所の職員は大幅に削減されました。削減職員数は総計451名、合併直後に支所に残った職員は合計292名でした。2005年以降も毎年徐々に削減されて、現在の合計は合併直後の約半分の149名でしかありません。今年度の各支所ごとの配置職員数は、国府19、福部17、河原21、用瀬17、佐治17、気高20、鹿野18、青谷20。

 旧鳥取市に合併された新市域の住民からは、様々な不満の声が上がっています。

 @:「以前は役場に行けば顔なじみの職員が声をかけてくれたものだが、今では支所に行っても知らない顔ばかり。来訪者の顔を見ようともせず、パソコンの画面ばかりにらんでいる。なかなか相談に行く気になれない。」

 A:「地域のことを全然知らない職員がやって来るので、地域の地理も、地名も知らない。せっかく覚えても、三年ほどたったら他所に異動して行ってしまって別の新顔の職員がやってくる。こんなことでは、いざ災害が起こった時には支所の職員は何もできないのではないか。」

 B:「支所には権限が無く、何事も市役所の本部に伺いを立てて決裁している。時間がかかって仕方がない。」

 C:「鳥取市との合併後は行政のサービスが低下する一方。こんなことなら合併しない方が良かった。」

 これだけ地域に配置する職員が減ったのでは、行政サービスが低下するのも当然でしょう。今後もこんな鳥取市政が続くのでしょうか。新市域の住民は、あきらめるほかはないのでしょうか?

/以上


鳥取市職員中の非正規職員の割合、ついに50%超え!(2018.2.6)

 鳥取市職員の中の非正規職員の割合は毎年増加し続けていましたが、今年度はついに全職員中の半数を超える事態となりました。日本全国の勤労者中の非正規職の割合が約四割にまで増加して社会的な問題となっていますが、我が鳥取市役所は日本の最先端を走っていることになります。厚生労働省が公表した「非正規雇用の現状と課題」の5ページ目を見ると、40代以降では、非正規労働者の時給は正規労働者の約半分でしかないことが判ります。鳥取市職員の中での格差が年々増大しているのは間違いないことでしょう。


  左に平成の大合併以降の鳥取市職員数(各年の4/1付け)の変化を示します。鳥取市の人口は、2005年/12月に201,319人であったものが、2017年/12月には189,799人と約5.7%も減少しているのですが、この間の市職員の数は約2500人のままでほとんど変化していません。

 棒グラフの灰色で示した部分が正職員。それ以外の色は非正規職員です。赤の点線で示したグラフは全職員中で正職員の占める割合を示しており、大合併翌年の2005年に62.7%であった比率は、昨年2017年には49.8%にまで低下しています。

 次に、鳥取市の非正規職員の実際の待遇の内容も確認しておきましょう。上の棒グラフの中の緑色で示した区分「任期付短時間勤務」は2013年度の採用から保育士枠用として新設されたものです。市の各年度の保育士採用結果の推移を下に示します。青い枠は正規職の保育士、赤い枠が非正規の保育士であり、内側が白い棒が当初の採用予定数、棒の内部が青と赤に塗られているのが実際の採用数です。

 2013年から非正規の保育士を一気に百人近い数で募集し始めたことが判ります。当初は採用予定数を上回る非正規保育士数を採用していたものの、各産業の人手不足が深刻になり始めた2015年以降は採用予定数に届かない人数の確保に留まっています。一方、待遇が良くて応募倍率も高い正規保育士の場合には、ほぼ毎年のように予定数を上回る人数を採用しています。



 臨職保育士の採用が最近不調なのは、単純に給料が安いからです。今年四月から勤務する臨職保育士限定の受験案内によると、税引き前の給与は年齢に関係なく月に約14.2万円であり、三年間の任期中の昇給もありません。期末手当が付くとはいえ、これでは社会保障費・税引き後の手取り年収は200万円にも届かないでしょう。独身者では自力で生活するのも困難であり、配偶者があっても二人とも非正規の場合には子どもを持つのもなかなか大変なはずです。必要な人数すら確保できていない現状なのに、週31時間に制限している勤務時間を市当局はなぜ増やそうとしないのか、実に不思議です。

 一方、正職員の保育士の待遇についてはどうでしょうか。保育士に限定した統計は見当たりませんが、正規の鳥取市市職員の平均給与(期末手当等も含む)は鳥取県職員よりもさらに高く、44才で月に約40万円です(「鳥取県内市町村給与の比較」より)。保育士には女性が多いのでこれよりは低いでしょうが、
鳥取市の正規保育士の給与は非正規保育士の二倍から三倍の範囲にあると推定されます。鳥取市職員の職場では、わが国の総理大臣が一年ほど前にさかんに唱えていた「同一労働同一賃金」とは正反対の方向に向かって進んでいるのです。さらに、これだけ待遇に差がある労働者が同じ職場でさほど内容に差が無い仕事をしていれば、職場の雰囲気は当然のことながら悪化するでしょう。預けている子供たちへの悪影響が出てくるかもしれません。

 先月の1/28に「編集者ブログ」でも紹介しましたが、年収が低い人が子供を持たない傾向は、日本では他国に比べて際立って強いのです。他の国の人々が子どもを持つ割合は、あまり年収には関係していません。今の鳥取市が、自ら非正規職員を増やすことで、市内の少子化をさらに加速させていることは明らかです。子育ての充実を叫んで臨職保育士の数を大幅に増やす政策自体、皮肉にも、若い女性が多いであろう臨職保育士のような層の子育て意欲を逆に大きく削いでしまう結果となるでしょう。

 臨職保育士の大幅採用を始めた2013年は竹内前市政の最終年でした。その竹内氏が自分の後継者に指名した深澤現市長は、上の二つのグラフに見るように、竹内氏の政策をただひたすらに忠実になぞっているだけです。前市長と現市長の政策には何でも賛成した市議会与党議員にも鳥取市の現状に対する大きな責任があることは明らかです。今年三月末予定の市長選、今年十一月に予定の市議会議員選で、かれらはこの四年間の自らの成果として「子育て支援」を声高に叫ぶつもりなのでしょうか?もしそうだとしたら、偽善者と呼ぶ以外には彼らを形容する言葉が見当たりません。真の「子育て支援」とは、市内の勤労者内に既に存在している格差の是正にほかならないのです。

/以上


・4/16(日)開催の平成29年度「学習会及び総会」の報告。 (2017.4.22)

 今年度の当会の「第一回学習会及び総会」を4/16(日)に鳥取市福祉文化会館にて開催し、約40名の参加がありました。以下、当日の内容を報告します。

 (1)学習会「ゼネコンの談合の実態」 学習会の概要(PDF)
 
  新聞の記事などで談合摘発のニュースなどを頻繁に読むものの、談合の実態についてはほとんど知識ゼロでした。今回、建設業界に長年携わってきた講師から、その生々しい実態を聞く事が出来たことは実に有意義でした。談合によってゼネコンが得た利益が政治家に還流されて、彼らの政治活動を根本から支えている実態もよく理解できました。下の図に示すように、2012年末に第二次安倍内閣が発足して以来ゼネコンの業績が急速に改善していることも、その関係性を示す一例なのではないかと思います。
 

 そもそも、この鳥取市政を混乱させてきた市庁舎新築移転問題自体、特定の政治家が自分の政治資金を確保したいがために、別にやらなくても済む、他に対処方法はいくらでもある公共工事を無理矢理に強行しようとした結果である疑いが極めて濃厚です。
 ゼネコンの談合を今後も放置し続けるならば、利益は中央に吸い上げられるばかりでしょう。さらに、地元経済の活性化につながらないムダな公共工事を企てる連中がこれからもゾロゾロと出てくることでしょう。ゼネコンの談合に対する監視の目を、決してゆるめてはなりません。

 (2)総会の概要

 ・昨年度(H28年度)の活動報告

  昨年度は講演会を一回、学習会二回、市長に対する公開質問状二件、情報開示請求一件等を実施しました。
  詳細については「H28年度活動報告(PDF)」を参照してください。

 ・今後の活動方針について

 当会常任幹事の谷口肇より、今後の活動方針について以下のような提案を行いました。

『 当「開かれた市政をつくる市民の会」の今後の活動のあり方については、下記に示すような最近の状況もあり、再考すべき時期に来ていると考えます。

 (a)当会が主として取り組んできた市庁舎新築移転事業が進行しつつある現状では、市民と議会の中で「事は終わった」という空気がまん延し、運動の目標を掲げることが困難になってきている。
 (b)当会の発足以来約八年が経過し、主要メンバーの高齢化が進み、活発に活動し続けることがむずかしくなってきた。
 (c)会員数の減少が進み(現時点で百名強)、財政的にも苦しい状況。現在の事務所をほとんど無償で提供していただいていることで、何とか活動を維持している。

 当会の前身の「市庁舎新築移転を考える市民の会」の時と同様に、大規模な市民運動を展開する運動体として活動を続けることは困難になってきているというのが現実です。このような状況ではありますが、2012年の住民投票で耐震改修案を支持した五万人を越える鳥取市民の思いをここでゼロにしたくは無いと言うのも、当会幹事の一致した思いでもあります。この思いを踏まえて、当会の当面の活動方針については、以下の内容で進めたいと考えます。

 @ 「市民の会」の略称は従来通り維持するが、今後は鳥取市政を主な対象とする地方自治の学習団体として活動。
 A 今後の活動の主な対象としては、特に市の財政内容の検証を重視する。昨年十月の下水道料金14%値上げ、来年四月に予定の水道料金18%値上げに見られるように、最近、詳しい状況を知らされないままに市民が市から一方的に負担増を押し付けられる事例が増えている。
 B 駅前のバードハットや、駅前の利便性の高い土地を無償提供して建設した医療専門学校等、過去の市政が巨額の税金を投入して実施した事業の成果を厳しく検証する。
 C 今後の当会の財政については、従来の会費制を廃止し任意の寄付(カンパ)をもってこれに充てる。
 D 現在予定されている今年九月市議会での新庁舎新築予算可決の時点までは、当会の現体制を継続する。
 E 今年九月以降の当会の運営体制については、現在の幹事会によって議論して決定する。複数のメンバーによる共同代表制への移行を予定している。会員に対しては、決定した時点で改めて報告する。  』

 以上の活動方針を提案、若干の質疑応答を経て承認されました。

 取り巻く状況の変化に合わせて当会の活動内容も変えていかざるを得ませんが、市民と共に鳥取市政を考えていく活動、鳥取市政を従来の少数の特定政治家による主導から市民本位の側に引き寄せていく活動を今後も粘り強く続けていきたいと思います。
 引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします。
 
/以上


 「開かれた市政をつくる市民の会」連絡先        mail: mailto@sustainabletori.com
 住所:〒680-0051 鳥取市若桜町39       電話:090-8247-5488